先日の「バストアップと有酸素運動とダイエット」という記事でグリコーゲンのお話を少しだけしました。
ちょっと化学感があって苦手な方も多いのかもしれませんが、カラダを作っていくにあたっては知って頂きたい知識なのでシェアしますね。
グリコーゲンとグルコース
グリコーゲンとは、グルコース(ブドウ糖や単糖類)が結合して出来たもので体内に蓄えやすい形に変換したものです。
このグルコースが繋がったものが、デンプンやグリコーゲンなのですが、デンプンは植物、グリコーゲンは動物という認識でOKです。
厳密にいうと、デンプンよりもグリコーゲンの方が水に溶けにくい性質があります。
グリコーゲンは、わたし達の筋肉や肝臓に蓄えられます。
食事などで主に炭水化物に含まれるブドウ糖(グルコース)を摂取しますよね。
消化器官から血液中にとりこまれたブドウ糖は、インスリンによって筋肉に送られミトコンドリアで消費されます。
そして余ったグリコーゲンは、貯蔵場所である肝臓と筋肉に蓄えられます。
ちなみにグリコーゲンの貯蔵量は、大人で肝臓に100~120g(350kcla)、骨格筋に300g(1000kcla)程度。
このグリコーゲンの役割はというと、エネルギー源となる他に肝臓の働きを活性化させホルモンを正常に機能させたり、血糖値を調節してくれたりもしてくれます。
とっても大切ですฅ^>ω<^ฅ
グリコーゲンの貯蔵場所
肝臓に蓄えられたものを「肝グリコーゲン」。
筋肉に蓄えられたものを「筋グリコーゲン」と言います。
肝臓に貯蔵された「肝グリコーゲン」は、食事の後、少しずつ分解されて血糖値を維持します。
そして目いっぱい貯蔵された肝グリコーゲンが完全に無くなるのは食後13時間後と言われています。
食後の数時間、お腹が減らないのはこのおかげなんですね。
例えば、夕食を19時に食べると翌朝の8時にはからっぽになりお腹が減ります。
肝グリコーゲンが枯渇してくると、脳からドーパミンがたくさん分泌されます。
この影響で摂食中枢が刺激されてお腹が減るというしくみです。
逆に筋グリコーゲンは血糖値の維持には使われません。
筋肉を動かすためだけに使われるのです。
グリコーゲンと脂肪
糖質は人間にとってなくてはならないものです。
ただダイエットをすると、朝食を抜いたり炭水化物を抜いたりする方も多いと思います。
では逆にどうしてダイエットをするときに「炭水化物」を抜くという発想が生まれるのでしょうか?
グリコーゲンの貯蔵場所である「肝臓」と「筋肉」のタンクがいっぱいになったら、
余ったものはどうなるのか??
という疑問が浮かんできます。
なんと、この余ったブドウ糖は中性脂肪に変換、そして脂肪細胞に蓄えられます(´・ω・`)
同じく炭水化物を原料とする脂肪はエネルギーを脂肪酸として使用するのですが、エネルギー源としては融通のききにくいものです。
ただ、大量に貯蔵することができるので太った人は大量に蓄えていることになります(笑)
この脂肪酸の場合は長期間でエネルギーを消費する有酸素運動が向いています。
運動をしてグリコーゲンを消費し、そのタイミングでさらに運動をすることで脂肪酸が消費されるので筋トレ後の有酸素運動が脂肪燃焼に良いと言われているわけです。
グリコーゲンと筋肉
今度は、グリコーゲンと筋肉との関係を見て行きます。
特に食事制限でダイエットをしている方は、実は恐ろしいことが体内で起こっているので必ず認識を改めてくださいヽ(゚Д゚;)ノ!!
グリコーゲンの特徴のひとつに糖新生というものがあります。
難しい言葉ですが、グリコーゲンが枯渇すると、新たなエネルギーを生み出すために筋肉を分解してエネルギー源とすることを「糖新生」と言います。
人間本来が持った生き抜くための機能です。
しかもこの糖新生は、グリコーゲンが完全に枯渇する一歩前から始まるのです!!( ; ロ)゚ ゚
例えばロングスリーパーの方や夕食を早めにとる方は、眠っている間に筋肉が分解されている可能性があるわけです。
では、朝食抜きダイエットをしている方はどうでしょうか??
もちろん昼食までの間、ずっと筋肉が分解され続けているのですΣ(lliд゚ノ)ノ
筋肉が分解されるということは「基礎代謝量が低下する」ということです。
食事制限でダイエットに成功しても、基礎代謝量が落ちると必ずリバウンドします。
更にまたダイエットをしようとしても、痩せにくい体になっているため同じことをしても今度は簡単に痩せることができません◝(๑⁺д⁺๑)◞՞
特に女性は筋肉量が少ないために、一度落ちた筋肉を再度つけるのは大変です(-̩̩̩-̩̩̩-̩̩-̩̩̩_-̩̩̩-̩-̩̩̩-̩̩̩)
食事抜きダイエットは大げさかもしれませんが、一食のカロリーが少ない方も要注意です。
だって300kcla貯蔵できる肝臓に、グリコーゲンが半分とかしか溜まっていなかったら、6~7時間でグリコーゲンが枯渇し筋肉の分解が始まってしまうためです。
適度なカロリー摂取は重要だということです。
グリコーゲンと太りにくい食べ方
食事をすると筋肉と肝臓にグリコーゲンを貯蔵します。
なので、グリコーゲンをからっぽにしておけば、まずは筋肉と肝臓にグリコーゲンを補充するので、脂肪に溜まりにくくなります。
がんばって筋トレした後はグリコーゲンが空っぽになるのでお勧めです。
でも、これはあくまでブドウ糖に限ったことなので、脂質を多く摂りすぎると脂肪細胞に直接取り込まれるので注意は必要です。
ちなみにご質問が多かった、最近のわたしの朝食の摂り方です。
週に3回、早朝に筋トレをしています。間の日は早朝ウォーキングをしています(以前は毎日ウォーキングをしていました)
朝起きて、枯渇したグリコーゲンを補うためにバナナ1本で糖質補給。
その後筋トレ、またはウォーキング。
終わったらプロテインと納豆、卵、ご飯、サラダ、紅シャケなどを摂ります。
結構、朝からがっつりです(笑)
筋トレをした日は、10時にプロテイン、昼食、16時にプロテイン、夕食、寝る1時間前にプロテインという流れになります。